立川談春さんin山形。

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落語家の立川談志さん死去。という残念な報道があったのは23日(勤労感謝の日)。

その数日前の18,19日、フクモリのオーナー旅館のひとつである『亀や』さんでは、談志師匠のお弟子さんである立川談春さんの落語会が二日間に渡り開催されていました。



談春さんといえば、チケット入手も困難と言われる程大ダイだい人気の落語家さんですが、フクモリで行う『落語の日』では(この小さなカフェフクモリで)自ら口演してくださったり、噺家さんを紹介してくださったりと、とてもお世話になっています。

18日(金)はJRの『大人の休日倶楽部』主催で、電車のチケットと談春さんの落語会がセットになったツアー。19日(土)は地元山形県の方々を対象とし、「東北を元気づけよう!」ということで、『フクモリ落語の日』〜山形篇〜として主催させていただきました。



両日共に200名ずつという…多いのか少ないのか分かりませんが…満員御礼状態!

一日目の枕では『赤めだか』時代に起こった談志師匠にまつわる信じられないようなエピソードなどを織り交ぜ…(実は私の母もこのツアーにちゃっかり参加していたのですが、かなり楽しんだ様子でした)演目は、18日(金)は春太さんが『牛ほめ』。談春さんは『長短』と『人情八百屋』。19日は談春さんが『おしくら』と『禁酒番屋』を口演していただきました。



ほんの二晩の数時間でしたが、談春さんが東北の地で行った口演は、多くの人の心を明るくさせたりほろりとさせたり…きっといつまでも心に残る思い出を作ったことでしょう。

本当に落語って…時代も場所も越えて通用するし、シンプル且つミニマムの中に最大級の世界を繰り広げる、素晴らしくクールな伝統芸能です。お茶の世界もそうですよね。そこには日本人にしか生み出せない芸術のカタチがきちんと在るように思います。自然を尊重し、人情を大切にし、シンプルに生きてきた日本人。今は世界中の色んなモノや欲が氾濫して原発を必要とする程になり、「人情だけでは仕事はできない」ということを肯定するのが当たり前になっていますが、今一度立ち止まり振り返りたいものです。

モノも情報も大事だだけれど、人間という個の可能性は最も興味深いし、個も大事だけれど人と人との繋がりは最も大切で面白いですよね。今もなお落語の題材にされて語り継がれているように。

そして個としてその限りない可能性を披露してくれた談志師匠様、ありがとうございました。ご冥福をお祈り致します…。

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