2011年9月 のアーカイブ

カキヒキ。

2011年9月30日 金曜日
Share on Facebook

9月のpianona『カキヒキ』 でもカケヒキなしヨ(by Ed TSUWAKI)

というチャーミングなネーミングが付けられた今月のpianonaは、エドツワキさんのライブペインティング&中島さんの即興演奏という内容でした。エドツワキさんは、お隣のビルのFOILさん(現在は京都に移転)にいらした際よくご来店いただいていたり、pianonaを観に来て頂いたりはしていたのですが、まさかライブペインティングをして頂けることになるとは…今回もまた中島さんのお声掛けにより夢のような企画が実現されたのであります!

そして今回もまたリハーサル無しのぶっつけ本番(すごいですよね…)。



中島さんの演奏がスタートしてから少しするとエドさんがそっと登場(ちなみにエドさんは背が高いので分かり辛いかもしれませんが、このキャンバスの高さは2.5mくらいあります)。

互いに顔を見合わせたり、互いの行動(描き・弾き)を確認し合うといった作業は一切されないまま、、

中島さんは粛々と音色を奏で、生まれては消えていく音色を捉えながらキャンバスを埋めてゆくエドさん。



それはとても不思議な時間でした。

音色がエドさんに乗り移って描いているように思えた時もあれば、描かれていくものに音色が反応しているように感じる時もあったり。音色を意識すればその滲みや線は音と共に形を変動させながら定着していき、淡々と動いてゆく筆の動きを見ているとそこから音色が生まれているようにも感じる…といった時間の繰り返し。“動”としてのグラフィックと“静”としての音色。どこまでも深く魅力を増していくモノトーンのペインティングと、くるくると形を変え常に美しく鳴り響くモノトーンのピアノ。

実にシンプルな組合せのはずなのに、こんな具合に視覚と聴覚で感じるところは満載!で、なおかつ心地よい。




そしてアンコールでは『ジムノペティ 第一番』に合わせて店内の壁に直描き!

この時ばかりはお客様が皆ざわ〜っとどよめきましたね(笑)。


ユーモアと洗練、シンプル且つ大胆な美しさ。

素敵なオトナな男性同士でないと決して生み出されたなかった、夢心地な時間と空間でありました。




ちなみに『ジムノペティ 第一番』はフクモリ店内緑のソファの壁で今も静かに音色を奏でています。観ても分からないとは思うのですが、一線一線が全てジムノペティの音色に準じて描かれたものです。どこからどう描かれたのか…と想像しながらぼーっとティータイムを楽しんでいただくのもまた、素敵な時間の過ごし方ですね。

ご来店、お待ちしております。







流しのCD屋さんについては、また後日logりますのでお楽しみに!

myspace is your space

2011年9月22日 木曜日
Share on Facebook

ごはんは毎日食べるものだけれど、映画や音楽や読書は毎日関わらずとも生きて行ける。

フィジカルな話としては。

でもやっぱり人間は、楽しいとか悲しいとか嬉しいとか切ないとか、いろいろ心で感じながら生きて行く生物で、それがフィジカルな面にも多大な影響を及ぼしたりするので、やっぱり人間である以上は精神と肉体は切っても切り離せないものですね。

という話題をナゼ出したかと言いますと、フクモリは毎日『食』を提供している場所でありながら、時々…音楽や、時に映画や落語などといった文化的なイベントも行っているのですが、何の気なしに(というか至極必然的に)そうなったことが、『場所』であったフクモリ自体が実はとても人間ぽいバランスで成り立っていて、食と音楽はフクモリにとって、切っても切り離せない関係なんだな、とふと改めて…感じたからです。

って前置きが長くなりましたが、フクモリが二周年記念に発売したアルバム“pianona”中島ノブユキさんプロデュース)、多くの方々が視聴できるようmyspaceを作りました。是非聴いてみてください。

http://www.myspace.com/fukumori

ひとりでも多くの方に気に入っていただけたら!

フクモリ店内でも販売しております。

落語の日〜夏篇〜

2011年9月6日 火曜日
Share on Facebook

3日(土)は、久しぶりの『フクモリ落語の日』でした。

今回は、若手落語家の中でも注目を浴びている柳家三三さんと、女流講談師の日向ひまわりさんをお迎えして。

あ、ちなみにこちら“三三”と書いて“さんざ”と呼びます。勿論ご存知の方も多いとは思いますが念のため。三三さんをカタカナで書くと“サンザサン”(何かオールスターズって付けたくなりますね)漢字だと“三三三”でもいけますね。いけませんよね。失礼致しました。



三三さんの落語、私は初体験でしたがするりとアタマの中に入ってきて登場人物も如何にもひょうきんで、楽しかった!演目は二つあったのですが、最初に口演していただいたのが“青菜”。何とも滑稽な主人公のお話なのですが、その滑稽さの演出が素晴らしくて、今思い出すだけでもニヤリとしてしまいます。



その後は、日向ひまわりさんの講談“木村長門守の堪忍袋”。



ひまわりさんは小さくてとても可愛らしい方なのですが、いざ講談が始まるとすごい。バンバン!と鳴り響く張り扇の音と威勢の良い声にくるくると変わる表情がとても印象的で、「講談は長いんですよ」と冒頭におっしゃっていましたが、興味津々、面白いな〜と思っている間に終わってしまいました。

そして仲入り(休憩)を挟んで再び三三さん。噺は“不孝者”。で、時間にするとあっという間(30~40分位?)だったのですが、やっぱり落語は「聴いて想像する」からなのか、アタマの中で繰り広げられるストーリーと想像ではとても30分程度の物語だったとは思えませんでした。今でも、若旦那の唄声を身を隠しながら聴いている大旦那の姿や、芸者さんとのやり取り、その昔別れるに至った経緯など…あらゆるシーンがアタマの中に思い浮かびます。

(実像として)目に見えないものの大切さ

を再度確認したひとときでした。

という真面目な感想も振り返れば確かにあるのですが、

落語や講談を聞いている最中はただただ楽しくて面白くて笑っている。

だけです!