ここのところ毎日、色んな職人さんが入れ替わり立ち替わりやってきます。
水漏れチェック→配管設置→配線→壁制作。
その潔い分担作業っぷりはまるでケーキ工場のよう。でもケーキのように甘くも無いどころか食べられるわけでもなくて、大きな「場所」になるというのに作る行程は似ている。
って不思議なものです。
今日から、カフェスタッフの面接スタート。
募集をかけたら約70名もの応募があり
(応募してくれた方々、ありがとうございました!)
お店は『人』が重要。という考えはフクモリ運営者全員が一致している意見だし、その人が持つ“雰囲気”を、書類だけで判断する能力を持ち合わせていなかった私たちはとりあえず…
応募者全員と会うことに。
それと同時に食器を決めたりワインの選定をしたりで、簡易デスクの上はこの散らかりよう…
コンセプトが固まって、いよいよみんなが集結してきた。
カフェは山形の3旅館(亀や、葉山館、滝の湯)の合弁会社と、施工会社のcalm+さん、そして我ボスの会社、K.K.H.Kの共同出資となった。今日は、飲食店の立ち上げビジネスをやりつつ、自らもバーや焼肉店、もつ鍋やetc..のお店を立ち上げている、内村氏ことウッチーと一緒に、ビジネスプランやオープンまでのスケジュールなどを確認。
ストアマネージャーをどう見つけるか?厨房に入る人の技術はどのレベルまで必要か?山形からの食材のルートはどう整理する?山形食材の美味しいメニューって?etc…山形から亀やの副社長、阿部さんも交えてのミーティング。
そうこう言いながらもカフェの準備は着々と進んでいる!
私のボス(K.K.H.K社長)はこの春に独立をし、クリエイティブエージェンシーの会社を作ったのだけれど、色んな物事をクリエイトし実現させる能力には本当に頭が下がる。
ボスはこの一ヶ月の間に、色んなところから人や物事を集め、皮膚を移植するかのように繋ぎ合わせ、形成していき、そして最後には1Fのカフェ(になる予定のスペース)と、2Fの事務所(になる予定のスペース)の契約をした。その腕は、ブラックジャック並みだ。
下町の問屋街の一角で、目をキラキラさせながら
「事務所の1Fがカフェ“だったら”話」をするボスを見て、
そしてもう何年も前から、カフェになることを待ち望んでいたとしか思えないようなその物件を見て、私の胸も何だか高鳴ってきた。
元々段ボールの倉庫だったというその物件は、入り口には全開口になるオープンテラスドアが付き、広々とした白い壁、高い天井にはシーリングファン、そして奥には螺旋階段まで付いていた。
確かに、ここにカフェが出来たら気持ち良さそうだ…。
だけどここはそう、問屋街。目の前の風景はこんな感じだし、
「事務所の1Fがカフェ」
なんて、物件を借りる時には良い条件に思える。
珈琲好きな私としては、“駅徒歩1分”よりも数倍うれしい響きにさえ。
がしかし、
事務所の1Fをカフェに「する」。
っていう条件はなかなか簡単に「いいね!」なんてウィンクしながら言えない。
だけど私のボスは言った。
「1Fをカフェにするから」と。
だけど私は知っていた。
ボスも私も飲食の経験なんて無いことを…。